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更新日:令和7(2025)年8月14日
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安房地区は、東は清澄山、西は鋸山を結ぶ房総半島の南部に位置し、館山市、鴨川市、南房総市、鋸南町で構成されています。給食の運営方法はすべての市町が給食センター方式です。栄養教諭・学校栄養職員は7名おり、日々の給食管理や食に関する指導を行っています。
安房地区は太平洋から黒潮のもたらす温暖な地域のため海の幸、山の幸に恵まれています。また、酪農発祥の地や捕鯨基地もあり、花やびわの栽培、観光の地として知られています。給食では地場産物を積極的に取り入れ、市や町、千葉県を意識した献立を作成しています。千産千消デーの実施報告書からみてみると令和5年度の地場産物の割合(金額ベース)は82.4パーセント、令和6年度は91.0パーセントとなっています。(5施設の平均)
安房地区にはさまざまな地場産物があり、給食でもたくさん使用しています。しかし、地場産物が提供されるのが「あたりまえ」となってしまって、どの食材が地元のものなのかを特に意識していない児童生徒が多いという実態がありました。そこで、地区の研修会において全ての給食センターが共有でき、どの学校でも地場産物について指導ができる資料を作成しました。
給食を児童生徒に食べてもらうために、地場産物として使用頻度の高い食品について精査し、児童生徒の興味をひくようなクイズや仕掛けがある掲示物を作成しました。掲示物の一部をご紹介します。
ひじきは安房地区の特産物のため給食に使用する頻度が高く、ひじき狩りを実施している学校では、特に興味深く見ていました。クイズ形式で、めくると答えがわかる仕組みになっています。クイズを複数用意してあるので、定期的に入れ替えを行っています。
葉の写真を見て、正解を考えるクイズです。小学校でじゃがいもやさつまいもを栽培しているため、興味深く見ていました。「〇〇〇いもはどっち?」と問いかけ、いもの旬に合わせて年に2回使用しています。それぞれについての解説を複数用意し、掲示する度に変えています。
土の上に出ている葉から、何の野菜か考えるクイズです。簡単なので、子どもたちはすぐにめくっていました。
れんこんの上に問題を出し、れんこんの節々をめくることで答えがわかります。友だち同士で答えを選んで、一緒にめくっていました。問題を変える時、れんこんの節々の〇と×の場所を変えるなどの工夫をしています。
おみくじのように掲示物のだいこんを引き抜きます。だいこんの裏に体内での働きが書いてあります。運試しに、毎日引き抜いたり、大吉になるまで引き抜いたりしている児童生徒もいました。
児童生徒の反応がとてもよかったです。謎解きタイプなので、小学生も一生懸命考えていました。解説をいくつか用意してあるので、次年度も使用できます。
千葉県学校栄養士会で作成した千葉県の特産物を掲示できる教材を参考に、安房地区の地図で特産物を指導する資料を作成しました(パネルシアター)。県民の日がある6月や千産千消デーを実施している11月、全国学校給食週間がある1月など、地産地消について特に意識しているときなどに掲示をしました。
今後は給食を提供している全ての学校へも掲示し、地元にはたくさんの魅力的な食材があることに気付かせ、自分たちが住んでいる場所への興味・関心が高まることにより、故郷への愛着を育んでもらいたいと思います。
文責:南房総市立嶺南中学校 栄養教諭 庄司友美
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